航空貨物輸送の流れについてご紹介!(輸出/輸入編)
他の輸送手段に比べて輸送時間が短く、ダメージリスクが少ない航空輸送ですが、輸送現場ではどのようなことが行われているのでしょうか。
今回は、以前ご紹介した航空輸出のリライト記事に加え、航空輸入でどのような手配がされているかをご紹介いたします。
商船三井ロジスティクスの航空輸送サービスについてのご紹介はこちらから↓↓
https://www.mol-logistics-group.com/services/airf/
<航空輸出の流れ>
①集荷
フォワーダー、若しくはお客様の手配により、貨物をフォワーダーの倉庫へ搬入します。
②検品検量、ラベル貼付
倉庫で積み下ろされた貨物と、お客様から頂いている貨物情報との間に、数量や物品の差異がないかを確認します。
差異がなければ、コンビラベルと呼ばれるラベルを貼付します。
コンビラベルはカーゴラベルとも呼ばれ、航空会社名とフォワーダー名、ハウス・エアウェイビル(=HAWB)、マスター・エアウェイビル(=MAWB)の番号や仕向け地が記載されています。
ここで、必要な貨物については爆発物検査も行います。
↑コンビラベルの例↑
③輸出通関
ラベルを貼ったら、NACCS(*1)上で入庫登録をします。
それと同時に輸出申告をし、輸出許可が下りたらNACCSからLDR(Local Delivery Receipt=貨物引渡書)を出力します。
LDRの情報と、AWBの情報に相違がないかを確認したら、貨物を空港にある航空会社の倉庫に運びます。
④ULD積み付け
航空会社の倉庫に到着したら、AWBの情報と相違がないか確認します。
また、貨物にダメージがないかどうかも確認します。
到着した貨物は、搭載便毎にULD(=Unit Load Devices)に積みつけられていきます。
ULD積み付けの様子↓
ULDの種類やサイズについてはこちらからご覧いただけます↓↓
航空ULDの種類とサイズ
⑤航空機へ搭載する
ULDが航空機の貨物室へ搭載され、目的地へ運ばれていきます。
<航空輸入の流れ>
①貨物が輸入空港へ到着
航空貨物が輸入地の空港へ到着します。
②積み下ろし
航空機から積み下ろした貨物を輸入貨物用の保税倉庫にULD単位で搬入します。
③Break Bulk
ハウス・エアウェイビル(⁼HAWB)毎にULDを解体していきます。
貨物ごとに輸送中についたダメージはないかや、個数を確認し紛失がないかをチェックします。
④輸入通関
NACCS(*1)を通じて輸入通関をします。
関税や消費税を支払い、税関による輸入検査を経て輸入許可が下ります。
輸入通関については、過去のブログ記事にて詳しくご紹介しておりますので
こちらもよろしければ併せてご覧ください。↓↓
【年の瀬は申告区分にご注意を!】輸入通関手続きのいろは
⑤保税倉庫から搬出
輸入許可が下りたら、保税倉庫からトラックへ積み込み搬出します。
⑤お客様の倉庫へ配達
トラックでお客様の倉庫やご指定の場所へトラックで配達し、輸送完了です。
NACCS(*1)・・・Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System
入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関やその他関係行政機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステムのことです。
<貨物取扱時の注意>
お客様の貨物の取扱時には、下記のような注意を払って行われています。
・貨物は他の貨物などにより、損傷を受ける恐れがない場所で保管します。
・段積みして保管する場合は、外装が丈夫で重い貨物を下にして、荷崩れの発生を防止します。
・お客様の貨物は、ダメージが発生しないよう丁寧に扱っております。
・貨物の特性に応じて、Side Upラベル、Fragileラベル、段積み規定ラベルなどを貼り、適切に取り扱っています。
・貨物を運搬する際は、固縛などを施し、貨物の転落及び荷崩れを防止します。
・雨天時は、室内、あるいは軒下で作業し、濡損、汚損を防ぎます。
<ULDインタクトサービスのご紹介>
商船三井ロジスティクスでは、自社施設で個々の貨物をULDに積み付け、ULD単位で航空会社に引き渡す、“ULDインタクトサービス”も行っております。
ULDインタクトサービスを使用することにより、輸送中の取り卸し回数削減によるリードタイムの短縮、貨物ダメージの削減やセキュリティの強化を実現できます。
航空輸送をご希望のお客様、ULDインタクトサービスをご希望のお客様、
航空輸送に限らず、輸送方法でお悩みのお客様がいらっしゃいましたら、
下記よりお気軽に商船三井ロジスティクスまでお問合せ下さい。
お客様の貨物に最適な輸送方法をご提案させていただきます。
<お知らせ>
商船三井ロジスティクスでは、6月8日(木)にウェビナー「貿易基礎知識 海上輸送編【初級】」を開催いたします。
本セミナーは、6月に実施したところ再演希望のお声を多くいただき開催することとなりました。
海上輸送の手配を行う際に知っておきたい基礎の内容を弊社海上実務手配経験者とともにおさらいしていきます。
今年入社の新入社員、新入社員の方に教えたい、貿易基礎知識を再確認したいという方、ご参加してみてはいかがでしょうか?
セミナーの最後には簡単な演習問題やQ&Aの時間もご用意しております。
参加費無料となっておりますので、お誘いあわせの上皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【ウェビナー概要】
・タイトル:MLG特別講座
「ここから学ぼう、海上輸送の基礎知識!~物流初心者・新入社員必見~」
・日程:6月8日(木)11時~12時(60分)
6月8日(木)14時~15時(60分)
・視聴方法:ZOOMのオンライン配信。申し込み完了後、視聴用URLをお送りします。
・内容:
-商流と物流
-海上輸送
-輸出~輸入の基本的な流れ
-演習問題/Q&A
※内容は変更になる可能性がございます。
※こちらは2022年2月に実施したウェビナー
「ここは押さえておきたい!海上輸送基礎セミナー【初級編】の再公演(同じ内容)になります。
・参加費:無料
・定員:各回限定300名様
*原則申込み先着順といたしますが、応募者多数の場合は1社1名での参加等調整させていただく場合がございます。
・対象:企業の物流ご担当者様(貿易業務経験3年未満の方や新人教育を担当される方)、海外との輸出入ビジネスに携わる方、海上輸送手配について詳しくお知りになりたい方
※同業他社の方のお申し込みはお断りいたします。
・主催:商船三井ロジスティクス(株)